社員に何もさせずにClaude Code利用ログを集める ── 数百名規模のOpenTelemetry収集基盤の構築

参考: https://techblog.zozo.com/entry/claudecode-otel

困っていたこと

ZOZOでは数百名がClaude Codeを利用している。利用状況を把握したいが、ccusage(CLIの集計ツール)だと「各社員に実行してもらって結果を回収する」必要がある。数百名規模で定期的にやるのは現実的でない。

解決策: Claude CodeのOpenTelemetry機能 + MDM配布

Claude Codeには利用情報(APIコール、トークン数、コストなど)をOpenTelemetryで外部に送信する機能がある。これを全社員のPCに自動設定することで「社員に何もさせず」に利用ログを集める。

仕組み(3ステップ)

1. 設定を全社員に自動配布

MDMツール(Intune)で設定ファイルを各PCに配置する。

  • macOS: /Library/Application Support/ClaudeCode/managed-settings.json
  • Windows: C:\Program Files\ClaudeCode\managed-settings.json

このパスに置いたファイルは「Managed settings」として最優先で読み込まれる。中身はOTelの送信先URL・認証トークン・メールアドレスなどの環境変数。社員は何も設定しなくてよいし、設定を上書きされることもない。

2. ログを受け取って保存

Cloud Load Balancing → Cloud Run(OpenTelemetry Collector)→ Cloud Logging という流れ。Cloud Logging専用バケットに保存し、保持期限をデフォルト30日から10年(3650日)に延長。

3. BigQueryで分析

Cloud LoggingのLinked Dataset機能でBigQueryから直接SQLを叩ける。JSON形式のログからフィールドを抽出するVIEWを作り、kintoneの組織図情報と結合して部署別の利用分析も実現。

何に使っているか

社員ごとにcost_usdを集計し、利用量が少ない人には固定プラン→従量課金への移行を促すなど、コスト最適化に活用。

MDM配布で「漏れなく・社員の手を煩わせず」集められるのが肝。組織のAI活用推進は、まず利用状況の可視化から。